▶▶2020年度 議会活動

令和2年第1回定例会(第3日) 一般質問

おはようございます。3月11日、9年前の大震災、忘れたことはありません。今なお復興事業が継続されております。心の復興、心が癒やされて元気になられることを祈念いたしまして、質問に入りたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症対策について質問いたします。
 初めに、地域防災と学校の連携及び災害弱者の対応について伺います。その前に、8月末に九州北部を襲った記録的大雨で被害を受けられた人たちにお見舞いを申し上げますとともに、早期の復旧を祈念いたしまして、質問に移っていきたいと思います。
 新型コロナウイルスの影響が拡大しております。その結果、日本、アメリカを初め世界各国で株価が急落しております。三豊市内でも各種イベントの中止が相次いでおります。日本中どこで発症が確認されても不思議でない状況になってきております。そして今、世界中が新型コロナウイルス感染症の終息と根絶に向けて努力をいたしております。既に四国の高知県、徳島県、愛媛県でも感染者が確認されております。
 そこで、県内でも罹患者があらわれたと想定して伺います。まず最初に、医療の受け入れ体制は整っているのか。入院が必要となったとき、感染患者受け入れのためのベッドの確保や、マスクやゴーグル、防護服など必要な医療器材の迅速な対応はすぐにできるのか。介護施設で発症した場合を想定しての対応策は考えているのかをお聞きいたします。

【答弁:市長】
おはようございます。金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 1月16日に国内初の感染者が報告されてから、感染拡大が続いております。四国では、香川県以外で10名以上の感染者が報告されており、香川県内や三豊市内で発生してもおかしくない状態でございます。国内では感染経路が明らかでない患者が散発的に発生しており、小規模の患者クラスターが把握されています。感染の流行を早期に終息させるため、国は感染拡大の特徴の一つに、換気が悪く人が密に集まって過ごすような空間を挙げております。このようなことから、三豊市においても市主催の行事や関連団体のイベントが中止となっております。市役所や支所においても感染症予防のチラシの掲示、カウンターやドアノブなどの消毒を定期的に行うなど、感染症予防に努めているところであります。
三豊市内で感染が確認された場合の感染者対応は西讃保健所が行いますので、三豊市では西讃保健所等との連携を図り、迅速に正確な情報周知を行うとともに、感染拡大予防のための対策を行ってまいります。また、防災行政無線等での注意喚起、情報提供等に取り組みます。これまで新型コロナウイルス検査については、医師から依頼を受けた保健所が必要と判断した場合に限り検査を実施していましたが、国内に感染が広がり患者が増加した場合に備えて、3月6日からウイルス検査を公的保険適用することとなりました。このことにより医師の判断で検査が受けられるようになりましたが、香川県においては環境保健研究センターでなければ検査ができません。
国は、民間も含めて効率的に検査を実施できる体制を整備することにしており、簡易検査キットの開発も含め、検査体制の拡充が待たれるところであります。さらに、院内感染を防止する観点などから、当面の間、設備や人員体制が整った医療機関に限られておりますので、検査を希望される場合には、これまで同様に電話で西讃保健所感染症電話相談窓口にお願いいたします。今後、三豊市内で感染が確認された場合には医療機関を受診される方が大幅にふえることが予想されます。その場合、新型コロナウイルスを疑う患者の診察や風邪症状が軽度である場合の対応、かかりつけ医での受診方法など三豊・観音寺市医師会と連携、情報共有しながら早期適切な受診につなげる対応を検討してまいります。
現在、感染の拡大を防ぐため行事やイベントが中止されており、今後県内や市内で感染が確認された場合、宿泊施設や飲食店の営業に波及し、規模縮小や一時休業などを余儀なくされる店舗も出てくるのではないかと危惧しております。今後は国の対策と連動しながら、三豊市としても事業者に生じた負担についてどう対応できるのか検討してまいります。まだまだ先が見えない状況ですが、市民の皆様には正確で的確な情報提供に努めてまいりますので、今後とも市民の皆様一人一人が引き続き感染予防対策をさらに進めていく必要があります。持病がある方、御高齢の方はできるだけ人混みの多い場所を避けるなど、より一層の感染予防をお願いしたいと思います。
お尋ねの医療機関の受付体制は整っているかは、以上のような説明でございますけれども、入院が必要となったとき、感染患者の受け入れのためのベッドの確保、マスク、ゴーグル、防護服等でございますけれども、三豊市域におきましては三豊総合病院における密閉病室等の準備がございます。防護服等も準備はいたしておりますけれども、マスクにつきましては、永康病院におきまして約1カ月間分の備蓄分はありますが、とはいえ状況的には不足状況に陥る可能性もあるということでございます。介護施設で発症した場合の対応策でございますけれども、これは病院と準じて取り組ませていただきたいと思っております。
 以上、金子議員の質問にお答え申します。

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今、毎日盛んにテレビでいろんな情報が放映されております。かといって、地元で、自分がひょっとしたらかかっているんじゃないかなとかいうような気に陥るときがあるという人がおられます。そういったときの相談窓口体制について少しお聞きいたします。
相談窓口ですが、政府方針では、症状が軽度の場合、自宅での療養が原則で、状態が変化すれば受診をするようにと聞きました。状況は日々刻々と変化しております。不安を持つ人がきちんと相談できるように、相談窓口をどのように考えているのかお聞きします。
次に、そういった世話をしていただける市の職員が感染したときはどのように対処されるのか、伺います。あわせて、各地での感染拡大で地域経済は深刻な打撃となりつつあります。どのような支援策か、いま一度お聞かせください。

【答弁:健康福祉部長】
コロナウイルスの感染症の疑いの場合の問い合わせ先ということでございますが、それにつきましてはこれまで同様、西讃保健所の感染症相談窓口にまず電話で相談をいただきたいということです。かかりつけ医等に発熱があるということでたくさん患者の方がお伺いしますと、通常の医療の診察にも支障を来すというおそれがありますので、まず電話で相談をいただくことで状況を確認していただいて、保健所の指示に従っていただきたいというふうに考えております。
また、今後市役所等にも相談件数等がふえるおそれもありますので、そういう場合に備えましては、電話回線を増設等のことも検討をしてまいりたいというふうに思っております。参考までですが、現在までに感染症のことでということで市役所のほうに電話の相談があったのが22件程度でございます。そんなに毎日毎日感染ということで症状はないと、県の保健所のほうにはホームページ、また新聞等で相談件数が載っておりますが、3月8日現在ですと547名の方から県のほうには御相談があったというふうに伺っております。
それからあと、市の職員がもし感染をした場合ということでございますが、現在明確なガイドラインといいますか指針のほうは提示をされていません。各自治体によって判断をしてくださいということになっております。ですが、やはり一応感染が確認された職員が執務をしているフロアについては、消毒等は必要であろうと思っています。それから当然、その職員につきましては自宅待機をお願いすると。また、2メートル以内で一緒に仕事をしていた職員でありますとかいう場合については濃厚接触者ということになりますので、今後の経過観察を引き続き行っていくというような体制を考えております。

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次に、教科書採択と正しい歴史教育の必要性について伺います。

これからの三豊市を、いや、日本を築いていく子供たちは、地域の宝、国の宝であります。小・中学校で勉強するための教科書は知育のみならず徳育にとっても非常に重要な役割を果たすものであります。また、幼いときに学校で触れた知識や先生の言葉などは乾いた砂に水がしみ込むように吸収され、その後の人生観や進路選択に大きな影響を与えることも往々にしてあります。現在出版されている教科書は複数社ありまして、特に社会科の歴史教科書においては各社取り上げる内容、表現には大きな違いがあると思います。
教育基本法が示す教育目標には、豊かな情操や道徳心、公共の精神、伝統と文化を尊重、愛国心などの育成が掲げられ、教科書作成の指針でもある学習指導要領も同じ趣旨が明記されております。そして、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことと明記されております。愛国心を育てることが重要な論点の一つになっております。教科書の検定基準は、これらの教育目標に即した教科書の作成を義務づけております。したがって、教科書採択に当たっては、教育目標を最もよく体現している教科書の採択を実現するべきだと考えております。
そういった中、近年はインターネットの普及により各国からの歴史認識情報を検証することが可能になりました。今までの子供たちが知ることができなかった歴史、かつての日本の実態、また近隣諸国の動きや世界の秩序がどのように移り変わっていったのか、先人たちが歩んできた日本の歴史がその中にあると気づかされました。今でも特にアジア各国においては、当時の日本人の精神性や行為に尊厳と感謝を持ち続けている国や人々がたくさんおられることでも証明されております。
そこで質問いたします。教科書選定委員会の構成や基本的な考えについて伺います。
次に、教科書採択の手順はどのようにされているのか伺います。
文科省の通知では、教科書採択に関する情報、基準や結果及びその理由などの公表が求められておりますが、市の実情はどうなっているのか。歴史認識が大きく変化する中、学校で教える歴史、学ぶ歴史にどのように対処していくのか、考えをお聞きいたします。

【答弁:教育長】
金子議員の御質問にお答えいたします。
新しい学習指導要領が小学校ではこの4月、ことしから完全実施になることから、昨年度、小学校の教科用図書が採択されました。多分それに基づいた御質問だと思いますので、それを受けとめさせていただいて答弁をさせていただきます。
まず、教科書採択の1点目として、教科書選定協議会の構成についてです。香川県観音寺・三豊採択地区教科用図書選定協議会要綱に、選定協議会は、観音寺市、三豊市の各市教育委員会、各市PTA連絡協議会の代表者等で組織するとありまして、本年度は、三豊市・観音寺市学校組合の教育長及び教育長職務代理者、観音寺市PTA連絡協議会長、三豊市PTA連絡協議会母親委員長、三観地区校長会代表、三観地区小学校教育研究会代表の合計10名で構成されています。
2点目は、教科書採択についての基本的な考えについてです。観音寺・三豊採択地区教科用図書選定協議会の採択基準は次の4項目が定められているところです。まず1点目ですが、1点目は、採択に当たっては学習指導要領の目標等や香川県教育基本計画等に照らして、本採択地区の児童生徒に最も適切な教科用図書を採択すること。2点目、採択に当たっては、採択権者の権限と責任のもと、教科用図書の内容についての十分な調査・研究によって適切な手続により行うこと。3点目、採択に当たっては、適正かつ公正な採択の確保を徹底し、また、開かれた採択を一層推進すること。4点目、本採択地区における教科用図書の採択に当たっては、本地区内の実態等を踏まえ、各市学校組合を含めた教育委員会や各学校の教育方針に基づいて採択すること。この基準が教科書採択の基本となっているところです。
3点目は教科書採択の手順についてです。教科書の採択は観音寺市と三豊市を合わせた地域、香川県観音寺・三豊採択地区として共同で行われます。まず、選定協議会は調査員を指名し、各教科書の特徴の調査・研究を依頼します。その際の調査の視点は、一番に、豊かな人間性や社会性、国際社会に生きる日本人としての自覚が育成できるよう工夫されていること。2点目、意欲を持って主体的に学習に取り組む能力や態度が育成されるよう工夫されていること。3点目、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これらを活用して課題解決するよう工夫されていること。4点目、各学校が創意工夫を生かし、児童に生きる力を育むことが推進できるよう工夫されていることです。その後、選定協議会におきましてそれぞれの調査・研究結果の具申をもとに、1種目につき1種の教科書を選定しております。そして、その結果を両市の教育委員会に提案をいたしまして、それぞれの教育委員会で採択することになっています。以上が、教科書採択に関する手順についてです。
4点目の御質問の教科書採択に関する情報、基準や結果及びその理由などの公表についての市の実情についてですが、三豊市情報公開条例によりまして、当該教科用図書の種類、当該教科用図書を採択した理由書、教科用図書の研究のための資料、採択地区選定協議会の会議録などを公表しております。本年度は公開請求に基づいて8件公表いたしました。
5点目であります。5点目は歴史の学習についての御質問です。学校教育法の義務教育の目標が示された第21条第3項に、我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことが示され、それを受けまして学習指導要領では、我が国の歴史上の主な事象を手がかりに大まかな歴史を理解するとともに、関連する先人の業績、すぐれた文化遺産を理解することと示されています。そして、この学習指導要領を受けまして、さらには文部科学省の検定に合格した教科書を活用して指導しております。いずれの出版社の教科書が採択されても、文部科学省による検定に合格していることから、子供たちは正しく理解しているものというふうに認識しております。
以上、金子議員の御答弁とさせていただきます。

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教育長の答弁の冒頭に、小学校の教科書を基準にという言葉が入っておりましたが、私自身は小学校も含め、中学生の教科書についてもお聞きしようと思っておるつもりでおります。
教科書選定協議会の構成について、教科書採択についての基本的な考え、採択に当たっての留意点、詳しく答弁いただきました。教科書採択の手順、1、豊かな人間性や社会性、国際社会に生きる日本人としての自覚が育成できるように。2番目、意欲を持って主体的に学習に取り組む能力や態度が育成されるように。3番目、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これらを課題解決するように。4番目、各学校が創意工夫を生かし、児童に生きる力を育むことが推進できるように、それぞれ工夫がなされるようにとのこと。
次に、採択に関する情報、基準や結果、その理由の公表について詳しく答弁いただきました。ただ、5点目の歴史の学習のところで、我が国の歴史上の主な事象を手がかりに、大まかな歴史を理解するという点、大まかなという部分で私自身が解釈していることは、力強く明るい未来を築いていく方向性だと考えております。教育委員会もしくは教育長の大まかな歴史の理解と大まかな方向性をお聞きいたします。

【答弁:教育長】
今の質問では、小学校では6年生で我が国の歴史について学習をしてまいります。小学校の学習指導要領を御指摘いただいていると思います。小学校の学習指導要領では、我が国の歴史上の主な事象を手がかりに大まかな歴史を理解するというふうに記述されているところです。私はここで言う「大まかな歴史を理解する」とは、政治の中心地や世の中の様子によって分けた幾つかの時期における世の中の動きを、人物の業績やすぐれた文化遺産を通して我が国が歩んできた歴史を大まかに理解することであるというふうに捉えています。

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小学校の6年生で歴史を習い始めることと、大まかな方向性を教育長に答弁いただきました。ただ、基礎的な、6年生から始まる歴史教科書が、中学生、高校生、またその上に続いていくことだろうと思っております。今いろんな形で情報があふれておりますので、日本の子供たちが力強く歩んでいける方向性になればいいなと思っております。
多くの人たちは、教科書の選定に当たっては教育委員会を信頼しております。三豊市の子供たち、日本の子供たちが伸び伸びと力強く明るい未来を築いていく、たくましく育っていくための環境づくりが非常に大切だと思います。ネットの発達により変化した部分を、教科書採択に向けて広く一般から意見を募集する機会は設けないのかお尋ねいたします。

【答弁:教育長】
金子議員の再質問にお答えいたします。
教科書採択の仕組み、制度は国によって定められているところです。その仕組みに従って採択が行われております。議員御指摘のように、教員に限らず多様な方々の意見を反映させるために、令和元年度の小学校の教科用図書の採択を例にとりますと、それに当たっては、教科書選定協議会にPTA関係者であるとか母親代表の方にも委員になっていただいて、採択に当たっていただきました。また、採択が公正・公平に行われることは極めて重要なことでありまして、公正性確保、また透明性を高めるために、令和元年度の教科用図書の採択では、採択した理由書、それから採択地区選定協議会の会議録等の公表を行ったところです。三豊市教育委員会では、教科書選定協議会の審議や答申、調査委員会の調査研究結果等を参考にしながら慎重に審議し、採択しているところです。
 以上、金子議員の再質問にお答えいたします。

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今の教育長の答弁は、PTAの役員の方、また母親など多様な方に選定委員会に加わってもらっていますというような答弁だったと思うわけですが、こういう発言すると、そういうポジションでおられる方々に失礼な発言になるかとも思いますがあえて発言させていただきますと、子育て中の母親とかPTAの役員は毎日が忙しいわけです。
歴史の教科書に対して深く、より一歩突っ込んでという部分がどうしても、誰しもだと思うわけですが、あるんじゃないか。やっぱり専門、その業界でいる方だとか歴史に物すごく関心があるんだという方だったらまたいろんな発言が多様にできるとは思うんですが、周りでおられる、従来の歴史を新しく認識された方々の意見がなかなか思うように届いていないという思いがあって、こういった発言が全国の議会、またいろんな形で出てきているのではないかと思います。
いま一度、より原点に返って、より多様な方々の御意見を取り入れる、そういったようなスタンス、方向性はないのか、お聞きいたします。

【答弁:教育長】
できるだけ広くそれぞれの方に教科書の内容を知っていただくということは非常に大事なことであるというようなこともありまして、国においても新しい教科書を教科書センターというところで開示しているところです。三豊市におきましてもこの2階に新しい教科書の棚を設けまして、それを一般の方々に見ていただく機会を設けているところです。ただ、そういった方々の意見を、一般から集めてしていくという制度にはなっておりません。国の採択の仕組みとしては、選定協議会というものを設置しなさい、その中で協議して、それで教科書を専門的に研究する調査員を指名しなさいと。この場合、三豊市、また観音寺市においては現場のそれぞれの教科の専門の先生方を委任して、その先生方に1カ月以上の期間をかけてそれぞれの出版社の教科書の特徴などそういったものを調査・研究していただいているところです。だから、選定協議会に一般の方がそういった形で、先ほど申し上げましたように、PTA代表の方であるとかいろんな方に入ってきてはいただいておりますが、今回も教員とか校長会代表であるとかそういった方に入ってきていただいて、選定協議会の中でそういった調査・研究をしてこられた、その報告を受けて、それをもとにそれぞれ1種目ごとの教科書が採択されているということですので、これは一つの制度として、どこの採択地区においても全国一律の制度のもとに教科書の採択が行われておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。

教育長の言われるとおりだとも思っておるわけなんですが、国のほうでは中学校の歴史教科書、選定される教科書は複数社、たしか8社だったと思うわけですが、8社の中から私たちの町はこの教科書にしよう、これにしようというようなことが採択委員会の中で決められていくわけだと思っております。
そういった中でより歴史に関心のある方たちが8社の歴史の教科書の中身を十分調べまして、これじゃないよ、こっちだよとか、いろんなさまざまな意見が今出てきているときだと思います。より将来につながるような教科書選定に、僣越ですが、心がけていただきたいと願うばかりであります。

【答弁:教育長】
社会科の教科書におきましても数多くの出版社がございます。小学校に関しては、今8社というようなお話がありましたけれども、小学校では今のところ、東京書籍、教育出版、それから日本文教出版の3社ということになっております。中学校におきましてはもう少し多くの出版社があるところです。そういったところで、それぞれの教科書の特徴を精査しながら、社会科に限らず、できるだけ、やはりいかに子供にとってわかりやすい教科書になっているか、そこでは、それぞれの社会科における資料とか、それから図であるとかそういったものも教科書の中に載せられていますので、そういったことも加味しながら、教科書が子供にとってできるだけわかりやすいこと。また一方においては教師側から見たときに、授業として使う場合にどの教科書が最も使いやすいか、そして公正・公平に教科書採択していく、そういうふうなことを念頭に採択に努めているところです。

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次に、LGBT、同性婚をいま一度考えるために質問をいたしたいと思います。
 三豊市ではLGBTのカップルに対し、結婚に相当する関係性を公認するパートナーシップ宣誓制度の証明書の交付をいたしました。その証明書は、四国の自治体では初の試みであります。新聞報道によりますと、法的な効力はありませんが、市営住宅の入居申請、市立病院での面会要請や手術同意の場面などで利用できるとありました。対象者は市内在住者か転入予定者で、双方とも未婚の成年、成年というのは成人の成です。成年であること、そして必要書類を提出し、認められればパートナーシップ宣誓証明書と証明カードが交付されるとのこと。
 しかしながら、昨年2月に婚姻届を提出しましたが、市は現行の法律に適していないと受理していただけなかった。その後策定に向けた動きがあり、内容を検討したとありましたどのように検討されたのか伺います。
 それと、子供を産み育てる婚姻と法的に認められていない2人の関係をどのように解釈しているのか。子供たちを含む次世代を担う若い人たちへの影響はどのように考えているのか伺います。
今議会での質問は、三豊市の報道を受け、市民の方々の疑問と現在の社会趨勢とどのように向き合っていくべきなのかとの思いから聞いております。これまでのメディアでは公平な議論がなされているとは言いがたい状況であり、特に同調圧力が強い社会風土では、一旦流れができてしまうと意見を述べることは容易ではありませんので、客観性を担保するために、あえて批判的な立場の意見を取り上げました。当事者にとっての最善や、三豊市また社会全体のあるべき姿を考えるとき、それぞれのが慎重に検討される必要があるのではないでしょうか。認識と見解を伺います。

【答弁:市民環境部長】
まず初めに、今回のパートナーシップ宣誓制度の導入に当たりましては、議員各位の御理解をはじめ、当事者の方を初め多くの方から御指導、御助言をいただき、本年1月1日の施行となりましたこと、この場をおかりいたしまして感謝申し上げます。
 さて、議員御質問の1点目、制度設計に当たりましてどのように検討したかでありますが、昨年2月に市内在住の同性カップルの方が婚姻届を提出されましたが、現行法では不適法として不受理としたことをきっかけに、性の多様性に配慮する人権課題として捉えてまいりました。性的マイノリティーのカップルに対し市が公的承認を示すパートナーシップ宣誓制度について、先進自治体の事例などを研究しながら導入を決定したところであります。
 制度施行までの間、性的マイノリティーの方々が市民として当たり前に暮らすためにはどのような支援が必要か当事者の方から生の声を聞くとともに、関係各課の実務担当職員による庁内研究会を開催するなど、行政として提供できるサービスや制度内容について協議を行いました。また、医療機関でのパートナーを親族と同様に扱っていただく対応について、医師会、歯科医師会への働きかけも行ってきたところであります。さらには制度を導入することにより、市が性的マイノリティーの方々への理解を示すことを発信することにより当事者の方々の心の支えとなり、性的マイノリティーの方々の存在を可視化することにより多様な性のあり方について市民の理解の増進を図っていこうとしたところであります。
 御質問の2点目、法律上の婚姻と法的に認められていない2人の解釈については、法律上の婚姻関係にないカップルは相続権の保障、税金の配偶者控除、子供の共同親権、健康保険の扶養家族、遺族年金の受給など法的に認められていないところで法律上の夫婦と同様の権利、利益を享受することができません。また、日常生活においても根強い性別の固定観念からくる偏見や差別による生活のしづらさを感じながら、誰にも言えずにひとりで悩んでいる方がいらっしゃるのも現状であります。当事者の方が身近にいらっしゃることを御理解していただきたいと思います。
 また、制度導入における次世代への影響については、教育現場において性の多様性についての発達段階に応じた教育を実践し、当事者の方を講師に招き、講演会を実施する学校もあり、徐々に理解が得られているところであります。
 市といたしましては、制度導入にとどまることなく、行政も当事者と認識を持ち、性的マイノリティーに対する理解増進のため、市民や事業者への周知啓発に努めるとともに、当事者の相談体制の整備などに取り組んでまいります。
 本市としては、市民一人一人の個性が尊重され、多様な生き方、性のあり方があるということが理解され、誰もが自分らしく生きることができる住みよい人権尊重のまちづくりを推進してまいりますので、御理解いただきますようお願い申し上げます。

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今、小野部長の答弁をお聞きしておりますと、性的マイノリティーの人たちへの理解をこちら側が発信することがその人たちの心の支えになり、また、多様な性のあり方について多くの市民の理解を深めていこうというスタンスです。そして、今まで偏見や差別による生活のしづらさがあったけれども、パートナーシップ宣誓制度をすることにより少しでも解消できると。それと同時に、パートナーシップ宣誓制度をすることは決して男女の性別を曖昧にするものではないですと。誰もが住みよい人権尊重のまちづくりの推進ができるということだと思います。部長の説明が十分理解できます。そういったことで、質問を終わりたいと思います。

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  • 2021年5月発行の金子辰男通信【春・夏号】を掲載しました。
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