2012年度 議会活動

平成23年第1回定例会(第2日) 一般質問

三豊市民クラブの金子辰男でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、三豊市民クラブの代表質問を行います。質問のボリュームと時間を考慮して、少し早口になることをお許しいただきたいと思います。
議会初日に行われた市長の施政方針を拝聴いたしました。市長は冒頭において、新時代への挑戦として、施策の展開を説明されたわけであります。市民に提案する新時代とは何か、具体的な提案がされるものと思い、聞かせていただきました。
私は、冒頭の新時代への挑戦と、1番目に触れられております活気にあふれ、産業が躍動するまちを中心に質問をさせていただきます。
まず、新時代への挑戦から伺います。
TPPの問題でありますが、TPPが締結されますと、三豊市の産業、経済はどのような影響があると見ているのか、また、可能性が広がるのか、その分析状況について現状を説明いただきたいと思います。特に、農業分野においてはかなり大きな影響を受けるのではないかと見られますが、一体どのようになるのか、三豊市としての見通しを説明いただきたいと思います。
また、市長としては、このTPP問題をどのようにとらえられているのか、賛同なのか、反対なのか、それとも条件があるのか、この際姿勢を明らかにしていただきたいと思います。その上で、具体的にどのような対応策を考えられておるのか、現時点の状況を説明いただきたいと思います。
次に、基準の統一化でありますが、携帯電話に象徴されるように、我が国の基準と世界基準についてはガラパゴスともやゆされる情報もあるようです。施政方針では、世界の地方都市であるという自覚を強め、特にアジアを意識しながら、新国際化時代に向かうとの考え方を示されましたので、この方向とマーケットの拡大、アジア市場との関係をどのようにとらえ、どのような施策展開を考えておられるのか、その上で、新国際化時代へどのように対応される考えなのか、説明をいただきたいと思います。
次に、チーム三豊でありますが、考え方は極めて合理的であり、私も賛同するものでありますが、具体的にどのようにするのか、行政はどのような役目を担おうとしているのか、それは直接的なのか間接的なのか、また、入りまじっているのか、平成23年度予算の中でどのように反映されているのか、説明をいただきたいと思います。
施政方針では最終項になりますが、関連があるように思いますのでここでお伺いいたします。市長は、新しい可能性のプラスアルファを追求すると積み上げ方式は通用しない、役目の終わったものはマイナスアルファにすると述べられておりますが、具体的にはどういうことでしょうか。大事な部分であろうと思いますので、誤解があってもいけません。できれば具体的な施策を踏まえて説明いただきたいと思います。
以上、新時代への挑戦の部分での質問といたします。

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2問目であります。農林水産業の振興策について伺いたいと思います。
最初に、農業振興対策基金の活用と実績について伺いたいと思います。
まず、これまでの基金運用実績、その効果の検証について、概要で結構ですから説明をいただきたい。また、可能であれば、簡潔にまとめた資料提供もお願いしたいと思います。
関連いたしまして、現在、我が国の農業はTPPの問題、新規就農者の問題、農業従事者の高齢化の問題、採算性の問題など、振興対策というよりも保護支援対策が先に必要な状態であります。当然、これからの農水産振興を考えますと、効果の見込める部分に集中して投資したいという考え方も理解はできますが、特に、農業においては、専業農家ばかりではありません。三豊市では第1種、第2種を合わせ、兼業農家が圧倒的に多いわけであります。これから規模を拡大しようとする農家、現状を維持しようとする農家、誰かに託そうとしている農家、それぞれに対策は違うわけであります。
現在の農業従事者の年齢、新規就農者の数からいたしますと、近々農業はどのようになるのか、既に鮮明に見えていると思います。近い将来の状態が予測できるわけでありますから、市長は、この農業振興対策基金の活用などにより、三豊市の農業をどのように振興しようと考えておられるのか、喫緊の課題でありますので、具体的に説明いただきたいと思います。
次に、積極的な有害鳥獣対策、遊休農地、荒廃農地対策について伺います。
平成23年度は少し予算を重点配分して取り組まれる姿勢を示しておりますが、農家の立場からすると、対策をするにも費用がかかる、費用をかけると赤字が出るという悩みを持っております。つまり、どうしようもないという諦めにも似た状況が本当のところではないかと思います。このような場合には、単に有害鳥獣対策の申請を待つということではなく、積極的に現地に出向き、現状を確実に把握しながら有効な手立てを検討し、農家を勇気づける必要もあるのではないでしょうか。
そこで、改めて現在の被害状況でありますが、私の見たところでは、あらゆるところに被害が出ているように思います。つまり、被害の実態は極めて深刻な状態ではないかと推測するわけですが、農家サイドから見た実際の被害状況はどうなっているのか、また、その被害状況は市当局が統計的に把握されている被害と合致するものなのか。有効な手立ては現実の姿を確認しなければ出ません。イノシシ、猿、カラス、アライグマなどの鳥獣ごとに説明いただきたいと思います。特に、猿の場合は駆除対策が難しいこともありますが、何か効果的な対策はあるのか、説明を願えたらと思います。
その上で、有効な手立ての研究、農家などの協力を得るための説明会の開催、あるいは連絡網の整備、最終的には、利用しやすい対策事業などについて具体的に説明を願いたいと思います。
次に、これも深刻な問題でありますが、遊休農地、荒廃農地の問題であります。これも相当発生しているのではないかと思われます。本当の実態を知らなければ、効果的な対策は実施できません。
これにつきましても、より現実に近い実態調査はできているのか、そして、その数字はどうなっているのか、説明願いたいと思います。
私どもの一般的な認識としては、市内全域に相当広がっているのではないかという心配をしております。可能であれば、より現実的な資料を提供いただけたらと思います。
それぞれ対策は講じていると思いますが、農地を所有している農家の側に立って考えられているのか。農家もできたら遊休化したくない、荒廃化は食い止めたいと思っております。しかしながら、実際はいたし方がないというのが現実ではないでしょうか。そうであれば、今後も遊休化・荒廃化は進むと考える必要があります。
どこで食い止めるのか、その根拠、その方策について、できるだけ具体的に説明いただけたらと思います。
次に、仮称でありますが、農業支援センターについて伺いたいと思います。
考え方としては、そのような機関を設け、行政の枠を超えて農業振興を図ろうとする姿勢には賛同いたします。しかし、その中身が重要なわけであります。つまり、市当局との関係、担当する業務、スタッフ、費用負担、その他の機関との関係などが現在未定のままでありますし、イメージさえ不明な状態であります。
施政方針では、支援センターの設立を行うと明言されましたので、執行部においては既に個々具体的な検討をされていると思います。設立年度が明確になり、農業関係者の期待も大きいと思いますので、もう少し具体的に説明をいただけたらと思います。
再度申し上げますが、どのような役目を担うのか、スタッフはどうするのか、必要な経費はどの程度か、関係機関との連携はどうするのか、設立までの手順と設立の時期、設立に関する基本的な考え方を御説明いただきたいと思います。
以上です。

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少し再質問をさせていただきたいと思います。
農家側から見ると、なかなか明るい材料が見えません。特に農業問題はぎりぎりのところまで追い詰められております。なぜか。答えは簡単であります。流した汗が報われないからであります。一部には、元気を出して活気のある農業をやられている方もおられますが、私は、総体論を申し上げているわけであります。農業者は、中山間地域対策や所得保障を受けなくても農業で生活できるあすを夢見ているわけであります。
米づくりだけでも考えてみてください。池を維持し、水路を維持しながら、肥料代、農薬代、苗代をかけて稲を育て、機械で田植えや刈り取りを行い、カントリーエレベーターの経費を負担して1反の田んぼから得られる売り上げは約8万円であります。赤字であります。それなら、規模拡大をやれば解決するのか。実際は、この単純な算出の数字が増えるだけでありまして、赤字は解消されません。そればかりか、中山間地域でのあぜの草刈りなどに膨大な労力をとられ、規模拡大は無理であります。それならば、農業法人化して企業経営をすればとも考えますが、これも算出の数字が大きくなるだけでありまして、赤字は解消できません。むしろ中山間地域では農業法人が撤退する実例も出てきております。昨年は1反当たり1万5,000円の所得保障がありましたが、焼け石に水、また、恒久的な対策でもありません。その上に、TPPの問題が追い討ちをかけます。つまり、行政が考えているよりも現実は相当に厳しいわけであります。
地域ブランド化、特産品化、6次産業化、いろいろ言われますが、多くの農家は無関係の状態にあります。この現実に市長はどう立ち向かわれるのか、認識と決意を伺いたいと思います。

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3問目でありますが、地域経済の活性化について質問をいたします。
最初に、中小企業振興策についてを伺います。
基金事業をスタートさせていますが、より効果的に事業を進める手段の一つとして、効果的な周知があろうかと思います。広報では一度出していたかと思いますが、状況はできるだけ早く周知し、その情報周知が広く事業者に対する喚起につながると思いますので、素早い周知、あるいは継続した周知をどうされるのか、また、事業者が自ら取り組む意識の喚起策についてを伺いたいと思います。また、中間状況として、この基金事業をどのように見ておられるのか、効果と課題に対する現時点での考え方、今後の見通しについて説明をいただきたいと思います。
次に、観光の振興として、新たな産業観光事業について伺います。
施政方針では、公共・民間の持つ観光施設の利用促進を図り、交流人口の増加に努め、陜川郡をはじめ、韓国など海外も視野に入れた産業観光振興に取り組みますとありますが、もう少し具体的に説明願えないでしょうか。観光というのは美しい自然、文化、歴史、イベントなど、行ってみたいと思う心をかき立てられるものが必要だと思います。三豊市の拠点が何なのか、何が魅力なのかを十分に認識し、点を発掘し、点と点を結ぶ企画事業を提案し、それにイベントなどの味つけをし、うまく情報発信を行って、三豊市全体を面に仕上げるビジョンが必要だろうと思います。
それと、一番大切なのは、三豊市のもてなしの心だと思います。人情の機微に触れると、また来たいと思う心も生まれるのではないかと思います。海外との交流も含め、観光振興に対する総合的な施策を提案すべきではないかと考えますが、市長のお考えを伺いたいと思います。
また、陜川郡をはじめ、韓国など海外も視野に入れた産業観光振興に取り組むとあるのですが、国際交流としては、韓国陜川をはじめ、友好交流協定を締結している都市もあります。産業観光振興となりますと、友好交流から一歩発展した取り組みかと思いますが、相互関係をどう構築、発展させるのか、三豊市の産業観光関係とどのような連携が考えられ予定されているのか、説明をいただきたいと思います。
次に、知名度向上プロジェクトについてお伺いいたします。
若者の定住、Uターン・Iターンの推進、産業の振興、企業誘致、市民の誇りなどを挙げられ、これらの事業展開はすべて三豊市の知名度向上がその入り口になると説明され、具体的には、昨年の市の歌に続き、平成23年度は映像による三豊市の紹介に力を入れ、広報レベルを一段上げるとしております。また、関東・関西ふるさと会やホームページによる発信力を強化して、観光客や産品の販売強化に努めるともしております。
私も、三豊市の知名度が高まることを望む1人でありますし、自治体が知名度向上に取り組むことには賛同いたします。まず、現状認識として、現時点での三豊市の知名度、できれば西日本での知名度、全国での地名度をどの程度と認識しておられるのか。まずこのあたりを確認しておかなければ、着地点あるいは事業展開が見えなくなるおそれもありますので、説明を願いたいと思います。
また、努力目標としてどの程度の知名度になることを目標としているのか、説明を願いたいと思います。やはり公費を使って取り組む事業でありますので、いかに重要施策であっても、目標が現実離れしていては具体的に進みにくいと考えます。少なくとも目標に対するイメージのようなものは必要であろうと思いますので、説明をお願いいたします。
平成23年度から取り組もうとする象徴的な事業などがありましたら、何を期待してどうするのかなどについても説明をいただけたらと思います。
次に、三豊市企業誘致条例についてを伺います。
経済界の状況では、今年度の下半期の大手企業の決算状況が報道されておりまして、利益の拡大も伝えられております。しかしながら、この状態が一時的なものなのか、それとも景気が底を打って上昇に転じているのか、非常に判断が難しいところだと思います。特に、中小企業においては、まだまだ厳しい状況が続いていると見えますし、企業誘致がどんどん進むという状況ではないと思います。
しかし、悲観的な姿勢では、企業誘致は難しいわけでありまして、相手の企業に熱意も伝わらないと思います。必要なことは、生きた情報収集を絶やさないこと、それらの情報から可能性を見出すこと、積極的に企業訪問を行い、熱い姿勢を見せること、千載一遇のチャンスを見逃さないことなどが必要と考えられます。
これについては、市長はトップセールスにも取り組んでおられますし、関東の三豊ふるさと会も組織し、関西についても早期に組織できるように取り組むようでありますので、情報網を強化し、あらゆる手段を講じて取り組んでいただきたいと思います。特に企業誘致は、話があっても全部が実現するわけではないことは承知しております。要は、数を当たるという単調な業務をいかにやり抜くかだろうと思います。
現在の企業との交渉状況について、概要で結構ですので、説明を願いたいと思います。また、有力な情報など、差し支えがなければ説明をいただきたいと思います。
なお、今議会に三豊市企業誘致条例案が提案されておりますが、この条例から見えることは、製造業、運送業、情報処理関連施設を新設する場合には、一定の手続を経て3年間で総額1億円を限度として奨励措置を講ずるということであろうと思います。付託委員会において深く検討がされるものと思いますが、規則委任をする事項も含めて、この際、わかりやすく概要を説明いただきたいと思います。
また、この条例は企業を誘致する際の一つの武器になるのだろうと思います。つまり、三豊市へ立地しようとする決め手になるものであります。そうであれば、他の自治体の状況もよく精査し、三豊市独自の工夫、つまり、立地を検討している企業から見たときにどのように魅力を感じさせようとしているのか、説明をいただきたいと思います。
企業誘致においては、自治体の総合力が試されるものであります。用地取得に対する支援、許認可に対する支援、アクセス道路の問題、工業用水の問題、地元地域との融和など、多岐にわたる問題を同時に解決しなければなりません。これについてもどのような体制で臨むのか、説明をいただきたいと思います。
以上です。

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第4問目でありますが、自主防災組織について伺いたいと思います。
施政方針において、自主防災組織率の向上を図ると明言されましたが、現在の組織率はどの程度になっているのか、質問いたします。
以上です。

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